多重債務とは?多重債務者でも借りれるローンはある?

多重債務とは?多重債務者でも借りれるローンはある?

多重債務

多重債務の実態と陥らないための注意点とは

カードローンを利用し始めた頃は計画性を持っていても、借り入れと返済を繰り返すうちに借金をしているという感覚が薄れてくることがあります。利用額を増やしたいがために、つい2枚目、3枚目のカードローンに手を出してしまうこともあるでしょう。

そして、気が付いたときには借りたお金で別の返済をするという悪循環に陥ってしまいます。これは多重債務者の典型的なパターンです。一度多重債務者になってしまうと、なかなかそこから抜けられなくなってしまいます。

そこで今回は、多重債務の実態と、多重債務者でも利用できるカードローンはあるのか、多重債務者にならないためにはどのような点に注意すべきか、そして多重債務者が新たな借金をするときの注意点をご紹介します。多重債務はカードローン利用における黄色信号です。最悪の事態を避けるためにも、多重債務から一刻も早く脱却しましょう。

多重債務とは?

多重債務とは?

多重債務とは、複数の会社からローンを借りることです。カードローンを2社から借りるのもそうですし、カードローンとクレジットカードのキャッシング枠を利用するのも多重債務となります。ただし、多重債務自体が問題だということではありません。複数社からの借り入れであっても計画的に返済できているのなら、何ら問題はないのです。

しかし、返済するお金が手元にないために、A会社から借り入れてそのお金をB会社の返済に充てるという自転車操業をしている場合は、元本は減らずに無駄に利息の負担をしてしまいます。

さらに、借入先が4社、5社と増えてしまった場合は、どこの会社にいくら借りているのか、どういう条件で借りているのかということの把握も難しくなるでしょう。多重債務が問題になるのは、このような状況に置かれている場合です。

「多重債務者はお金にルーズだ」というイメージがありますが、実際その傾向が強いことは事実と言えるでしょう。いま、「複数社からの借り入れがあっても、計画的に返済できていれば問題ない」と言いましたが、そもそも複数社から借りる必要はあるのでしょうか。

返済できているということは収支のバランスはとれているということですが、金額だけの問題であれば1社からまとめて借りれば済むことです。また、返済は返済でも「計画的」な返済でなければ、いずれは破綻してしまうことも予想されます。いずれにしても、お金を貸す側が多重債務者に良いイメージを抱かないのは確かです。

多重債務にならないために

多重債務にならないために

多重債務にならないようにするためには、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。ここでは気を付けるポイントについていくつかご紹介します。

 

その借り入れは本当に必要ですか?

 

根本的な話になりますが、そもそもその借り入れは本当に必要なのでしょうか?カードローンの利用に慣れてくると、まるで自分の銀行預金を引き出すかのように錯覚してしまうことがあります。しかし、これはれっきとした借金なのです。それも無利息で借りているわけもなく、利息を払って調達した資金なのです。

急な出費でどうしても必要だったり、給料日までのつなぎになんとしても必要だったりと、必要性の高い場面では非常に有効に活用できるカードローンですが、その便利さに甘えてつい浪費してしまうという点では非常に危険な存在でもあります。

「もっと借りたい」、「もっとお金が必要だ」と思ったとき、本当に借りてまで必要なお金なのかどうか、一度立ち止まって考えてみてください。

最初の借り入れが命運を分ける

最初の借り入れが命運を分ける

初めてカードローンを利用するときは、ある種の緊張感を持ち、きちんと返せるかどうかにも気を付けているでしょう。そして計画通りに返済できていれば、多重債務者になることはありません。

2社目の借り入れを検討するときによくある動機は、1社目の返済が苦しくなってきたからというもの。返済のために別から借りる、この公式に当てはまってしまうと後はもう転がり落ちるだけです。気が付けば多重債務者になり、最後は債務整理を余儀なくされます。

それを未然に防止するためには、はじめの借り入れを計画的に行うことが一番肝心です。

「借りられるだけ借りる」ではなく、「いくらなら毎月返済できるのか、返せる額の範囲内で借りる」、ということが大事なのです。カードローンの利用は計画を持って行いましょう。

有利な借入条件にランクアップしていこう!

有利な借入条件にランクアップ

カードローン利用中にさらに借り入れしたいというときは、限度額の増額を依頼しましょう。

借り入れと返済を繰り返すうちに、利用実績ができてきたということでカード会社から増額の提案をされたり、利用者からも利用実績をもとに増額の依頼ができたりします。

こちらからの依頼の場合、無条件に限度額が増えるということではありませんが、きちんと返済している実績があれば試す価値はあるでしょう。

また、より金利の低いカードローンへの借り換えを検討するのも1つの方法です。他社での利用実績は、新しいカードローンの審査にプラスの影響をもたらす場合もありますので、

単純にカードの枚数を増やすのではなく、より良い借入条件にランクアップすることも賢い手段と言えるでしょう。

多重債務者でも借りれるローンはある?

多重債務者でも借りれるローンはある?

多重債務者が利用できるローンはあるのでしょうか。カードローンの審査では、

収入や勤続年数といった内容の他、現在借りている他社でのローン残高や件数、延滞などの事故情報の有無を調べる信用情報調査を受けなければなりません。

さらに、借入残高の総額が年収の3分の1まででなければならないという規制(いわゆる「総量規制」)があるため、現在の借入残高と年収の3分の1の金額との間に余裕があるかどうかが大きなポイントとなります。銀行カードローンの場合は総量規制の対象外ですが、実際のところ総量規制の基準ギリギリで借りている方に新たに融資をするというのはまれです。

では、借入残高に余裕のある場合はどうでしょうか。年収500万円であれば166万円までは総量規制の範囲です。しかし、この方が5カ所からそれぞれ20万円の借り入れをしていた場合、新規のカードローンの審査は通るでしょうか。

中小の消費者金融で多重債務者への融資にも力を入れている会社であれば、おそらく審査に通ることは可能でしょう。しかし、大手消費者金融などでは、借入先が4社以上になるとなかなか審査に通ることはありません。

借入先が多いというのは、それだけでマイナス要素になるのです。これは、多重債務者に対するカードローン会社共通の認識です。そもそも論になりますが、先の例では借入先を増やすよりは、既存の借入先の限度額を増やしてもらうように交渉した方が早いでしょう。

おまとめローンを検討しよう

利用限度額の増額以上におすすめしたいのは、「おまとめローン」への借り換えです。

借入先が多いということは、当たり前ですが返済先も多くなります。返済日も返済する金額もバラバラで、管理するだけでも大変でしょう。借り入れの状況が把握できなくなるというのは破滅への階段を着実に進んでいる証拠。さらに返済時にATM手数料を負担しているようなケースでは、気息もさることながら手数料がどんどんかさんでしまいます。

そういった管理の手間や無駄なコストを省くためには、

借入先を一本化してしまうことがおすすめです。おまとめローンは総量規制の枠とは関係なく審査されますので、総量規制ギリギリの方でも心配は無用です。

返済日や返済金額を1つにすることができるため、返済額の軽減はもちろん、返済日を忘れるといったイージーミスを防ぐのにも有効でしょう。家計の管理がしやすくなるといったメリットも得られます。

銀行カードローンなどのおまとめローンを利用できれば、現在利用しているカードローンよりも低金利な条件で借り換えられることもあります。これもおまとめローンの大きなメリットです。

ただし、おまとめローンは誰でも利用できるものではありません。まとめる金額が大きくなればなるほど審査は厳しくなりますし、銀行カードローンは金利が低い分審査がシビアです。この点は注意が必要です。

多重債務者が新たに借金をするときの注意点

すでに多重債務者になってしまった場合、新たに借り入れをするにはどのような点に注意すべきでしょうか。ポイントごとに解説しましょう。

借入先を増やさない

すでに現在多重債務者に該当するときは、まずはこれ以上借入先を増やさないようにすることが肝心です。理由は、借入先が多いだけで「この人はお金にルーズな人だ」と認識され、信用情報としては不利になってしまうからです。

それでも、どうしてもお金が必要になる場面はあるでしょう。そういった場合は、前項でも触れた通り限度額の増額を打診してはいかがでしょうか。もちろん、これは総量規制の規制額にまだ達していないということが大前提です(※1)。

どんなカードローン会社であっても、少額の借り入れ程金利は高いものです。それゆえ、同じ会社で借入額を増額できれば、金利が下がるといったメリットを得られるかもしれません。

(※1)総量規制に引っかかると、新規の借り入れができないためです。

少額の借入先から完済する

借入残高は借入先によってまちまちでしょうが、その中に残高が少額の借り入れがある場合は、まずそこから完済しましょう。

例えば3社から借りている場合で、A社は借入残高50万円、B社は借入残高10万円、C社は借入残高30万円だったとします。この状況でどうしても新規のD社から借り入れをしたい場合は、まずD社への申し込みの前に借入先を整理することがおすすめです。

A社もしくはC社から10万円追加で借りられる状況だとしたら、まずB社の借り入れを完済して借入先を整理しましょう。整理を行うと、A社60万円、C社30万円(もしくは、A社50万円、C社40万円)の2社に借入先をまとめることができます。

新規の審査では借入先の件数も重要な要素です。3社から借りているよりは2社から借りているという状況の方が、同じ借入額であってもまだ印象は良くなります。本当にD社からの借り入れが必要かどうかは別として、多重債務に陥っている場合は参考にしてみてください。

おまとめローンを活用する

繰り返しになりますが、多重債務者が新たな借り入れをしたいのであれば、おまとめローンを利用するのが一番おすすめです。

おまとめローンにすると返済日が1つになりますので、返済忘れなどのリスクを軽減することができ、さらに月々返済額を抑えることにもつながります。この2点だけをとっても、家計を立て直すためには非常に有効な手段だと言えるのではないでしょうか。

また、おまとめローンの金利が現在借り入れしている金利よりも低い場合は、利息負担そのものを軽減することにもなります。利息というのはなかなか普段意識されないかもしれませんが、借り入れの金額が大きかったり期間が長かったりすると、その負担額はバカになりません。低金利のものに借り換えできるのであれば、迷わずにそうしましょう。

なお、現在のカードローンの条件とおまとめローンの条件によっては、利息や返済額の負担が増えてしまうこともあります。そうならないためにも、まずはきちんと現状を把握しましょう。

多重債務の早期解決は適切な資金計画から

多重債務の早期解決は適切な資金計画から

今回は、多重債務とはどのような状態を指すのか、多重債務者に陥らないためには何に気を付けたらいいのか、多重債務者でも借りられるローンはあるのか、そして多重債務者が新たな借り入れをするときに気を付けるべきことについてご紹介しました。

まずは多重債務者にならないように計画を持ってカードローンを利用すべきですが、すでに多重債務者である場合には早めに状況を改善しましょう。ズルズルと現状維持でいるのは無駄が多いと言えますし、何のメリットもありません。

おまとめローンを利用するにしろ、少額のものから整理していくにしろ、借入先を整理して自分が把握、管理できるようにすることが大切です。借り入れを行う際には、適切な資金計画を立てて借金をコントロールするようにしましょう。

田中 裕晃
田中 裕晃

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/マンション管理士/ 住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士 他
日本FP協会主催「くらしとお金のFP相談室」で平成29年度相談員担当

大手賃貸仲介業者に就職し、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。不動産業を営む傍ら、ファイナンシャルプランナーとしても活動中。

住宅の取得やそれに付随するライフプランニングの設計、資産の組み換え、不動産投資、相続対策などに関しての相談業務を行っている。

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