フリーローンとは?審査基準や金利はどう?カードローンとの違いは?

フリーローンとは?審査基準や金利はどう?カードローンとの違いは?

フリーローンの審査基準や金利、カードローンとの違いとは?

フリーローンの審査基準や金利、カードローンとの違いとは?

「お金が必要」というときのキャッシングには、必要なお金の使用目的や、必要時期、必要金額、現在の借入金額を含めた、利用者の返済能力などの要素を明らかにして、どのような手段でどの金融機関を利用するのが有利かを判断しなければなりません。

これを怠り、毎回何となく同じ金融機関を選んでしまったり、テレビコマーシャルで見たことがあるからなどの判断基準で借りる金融機関を決めたりしてしまうと、たとえ申し込み審査を通っても、返済総額で後悔する可能性があります。

常に後悔しない金融機関を選ぶために、利用目的を決めずに借りることができるカードローンとフリーローンについて確認しましょう。

今回は、フリーローンとはどのようなもので、カードローンとはどのような違いがあるのかをご紹介します。

フリーローンとは?

フリーローンとは?

フリーローンのフリーとは、使用目的が自由(フリー)というところからきています。

ただし、主に銀行が扱っている、個人向けのローンのため、事業目的や投資目的には利用できません。

このローンは、比較的高額な金額を1度に借りて、他の借り入れとは別に、返済を確実に終わらせなければ新たな借り入れができないという特徴があります。

消費者金融でもフリーローンと称してアナウンスしている企業が多いのですが、内容は、普通のカードローンと変わらない(※1)ため、ここでは銀行系のフリーローンを中心に解説します。

(※1)消費者金融のフリーローン:フリーローンという呼称が生まれる前から、消費者金融の本業は「利用目的が自由で無担保でお金を貸し出すこと」でした。

その当時銀行は、個人の信用審査機能が弱く、目的が自由でしかも無担保の貸し出しはリスクが高いためにできなかったのです。そののちに法律が改正され、それまでのあいまいな金利(グレーゾーン金利)が違法となりました。

消費者金融は、経営が立ち行かなくなる危険性から銀行の傘下に入り、銀行も消費者金融のノウハウを得て「フリーローン」と称する貸し出しを行うようになります。

フリーローンの審査基準

フリーローンは、「自由に借りられる」ということではないため、申込者に対する個人信用審査が行われます。

個人審査は他のキャッシングでの審査と同様、基本的に利用者の「信用性(返済に対する利用者の姿勢)」を審査します。

金融機関に借り入れの申し込みをしたときから信用情報機関への記録が始まります。

確実に審査を通ろうと、本命金融機関、滑り止め金融機関など、同時に複数の申し込みをするとそれだけで信用度が下がってしまう可能性があります。

そのため、申し込みは1社ずつ、他社からの借り入れは、日ごろから多くとも2、3件に抑えることが大切です。

審査基準については明確な基準が公表されているわけではありませんが、銀行系のほうが消費者金融系より厳しいといわれています。

またフリーローンの特徴として、審査は申込時の仮審査と、その後の審査の2段階になっています。

仮審査では、年収、住まいの状況、家族の状況、勤め先、勤続年数、借入希望額などが審査され、ここで落ちると、次の審査に進めません。次の審査では、書面による所得証明書(源泉徴収票等)、勤続年数証明書などを提出します。

数値によるスコア化

数値によるスコア化

他のキャッシングと同様に、利用者の年収、年齢、住居状況、会社員の場合は勤続年数や会社の規模、自営業者は自営年数などが記録され、数値化(スコア化)されます。

信用情報機関が扱う利用者全体の大量情報(ビッグデータ)を参照すると、過去の利用実績からそれぞれのデータの特長や関連データの特性が、返済行為に対してどのくらいの重要性を持っているのかが分かります。この個人のデータを判定用アルゴリズムに基づいて算出することで、即座にスコア(信用度の数値)が割り出されるのです。

消費者金融で個人審査が30分で終わるとうたっているのは、このスコアを審査基準にしているためだといわれています。

債務状況

債務状況

信用情報機関の個人信用情報には、利用者の年収や住居状況などの他に、あらゆる金融機関に対する、それまでの利用履歴、返済状況の記録もあります。

したがって、借り入れ申し込みの際、申告した現在の借入金合計額などを過少申告すると、事実と異なることがすぐに分かり、申込者の「信用性」が疑われます

フリーローンでは、借入額の返済が始まると、その返済が完了するまで次のフリーローンが利用できない、あるいは、使用しようとすると、再び個人信用審査を受ける必要があるため、債務状況は重要なのです。

特に、消費者金融の場合は総量規制がかかるため、借入金額の総計が利用者の収入の3分の1を超えると審査に通りません

また、それまでの返済履歴で「返済の遅延」や「業者とのトラブル」(いわゆる金融事故)があると「ブラックリスト」(※2)として厳しく判定されます。

(※2)ブラックリスト:延滞、債務整理、強制解約の履歴を持った利用者のこと。そのようなリストが特別に作られるわけではありません。

このうち債務整理の中で自己破産状態にある利用者は、どのような審査にも通らないと考えたほうが良いでしょう。

在籍確認

在籍確認

借り入れを申し込んだとき、本人が申請通りの住所に住んでいるか、あるいは申請した会社に勤めているかなどを確認するため、利用者の家庭や会社に電話で確認が入ります。在籍が確認できれば良いため、在籍確認の電話で利用者について詳しく聞くようなことはありません

また、専業主婦からの申し込みのときは、原則として夫が連帯保証人になるため、基本的には夫の在籍確認は行われません。

派遣労働者の身で申請をするときは、在籍の会社が今働いている派遣先の会社ではなく、あくまでも雇用契約を交わした、派遣元の会社のため、会社名と連絡先を間違えないようにしなければ審査に通りません。

在籍確認は、利用者の信用性を計るうえで重要なことですが、一部消費者金融では在籍確認なしを希望すると、在籍確認を行わない業者も存在します。

フリーローンの金利

フリーローンの金利

フリーローンの金利は、利用するときに個々の金融機関に確認したほうが良いのですが、同じように利用目的を決めずに借りることができるカードローンと比較すると、低めに設定されていることが多いようです。

フリーローンの場合、利用する金融機関を決める際の大きな判断材料は、「金利が10%未満に設定されている」「特殊な利用条件を設定していない」「繰り上げ返済時の手数料の低さ(※3)」です。

では、以下で判断材料の最大の要素である金利について、金融機関別にどのような傾向があるか、また、金融機関によって金利以外の運用上の違いについて確認していきましょう。

(※3)繰り上げ返済時の手数料の低さ:返済総額を少なくするために行う繰り上げ返済ですが、手数料が高くては、繰り上げ返済の意味が薄れてしまうため、手数料は低めに設定されています。繰り上げ返済手数料は5,000円から数万円ほどですが、無料の金融機関もあります。

大手都市銀行のフリーローンの金利

大手都市銀行のフリーローンの金利

都市銀行が扱うフリーローンは、どこも1桁の金利で非常に有利な設定になっています。このうち変動金利を設定している銀行の場合、金利は、年5.475%から6.875%程度で、固定金利にすると、6%から7.8%程度です。

都市銀行の個人信用調査は時間がかかることが一般的ですが、りそな銀行のフリーローン(商品名「プライベートローンJ」)では、利用者を営業区域内に限定するなど、他のフリーローンとは異なる条件を設定し、審査を最短2時間としています。ただし、金利は、最大14%と高めに設定されているようです。

なお、都市銀行のフリーローンのほとんどが、利用条件として年収200万円以上、勤続年数2年以上としています。

地方銀行のフリーローンの金利

地方銀行のフリーローンを利用する条件は、基本的に営業区域内に住む方、または営業区域内の会社に勤務する方となります。

金利は、通常のカードローンとほとんど変わりませんが、その銀行に預金口座を持てば、金利が安くなるというサービスを実施している銀行もあります。

なお金利は、変動金利で3%から13.675%、固定金利で、3%から14.5%程度です。

信用金庫のフリーローンの金利

信用金庫を利用する条件は、営業地域内で会員になる必要があります。金利は、3.3%から14.5%程度です。

金利が低いフリーローンは、きのくに信用金庫(和歌山県和歌山市)のセディナフリーローンで、固定金利4.8%から6.5%、利用限度額500万円、他に但陽信用金庫(兵庫県加古川市)の女性専用フリーローン「ポジティブ・レディ」で、固定金利8%、利用限度額200万円などがあります。

信用組合のフリーローンの金利

信用組合を利用する条件は、営業地域内で組合員になる必要があります。金利は、3.5%から14.5%程度です。

金利が低いフリーローンは、長野県信用組合の「えらんじゃお」セレクト4で7.6%、利用限度額500万円、他に奄美信用組合(鹿児島県奄美市)の「ニューフリーローン」で5.5%、利用限度額500万円です。

ただし、ニューフリーローンの金利は、保証会社である(株)クレディセゾンの審査結果により、14%に設定されることがあります。

労働金庫のフリーローンの金利

労働金庫を利用する条件は、営業地域内で組合員であることです。

金利は、中央労働金庫(中央ろうきん)で変動金利6.325%、固定金利7.5%、利用限度額500万円です。

その他の労働金庫で金利が低いのは、東海労働金庫(東海ろうきん)で変動金利3.8%、固定金利4.3%、利用限度額1,000万円、北海道労働金庫(北海道ろうきん)で固定金利5.7%、利用限度額1,000万円です。

フリーローンとカードローンの違いは?

消費者金融では、フリーローンと称しても実際はカードローンであるため、違いがありません

ここでは明確なフリーローンとカードローンの違いについて解説します。

どちらも利用目的を限定しない金融商品ですが、これまでの解説で分かる通り、フリーローンの金利は、カードローンの金利より低く抑えられる傾向にあります。それこそが、フリーローンとカードローンの最大の違いです。

追加融資(借入回数)

フリーローンの金利のほうがカードローンより低く抑えられる理由のひとつが、追加融資の違いでしょう。

カードローンでは、利用審査のときに利用者ごとにカードの利用限度額が決められます。そして限度額の範囲内でなら、何回でもキャッシングが可能です。

これに対してフリーローンでは、予備審査と審査に通って利用額が決定したら、借り出した金額が完済されるまで、原則として次のフリーローンに申し込めません。

カードローンは、前のローンの完済前に次のローンの返済が始まると、完済の歩留まりが悪くなるため、カードローンにはその分の金利を保険としてかけています。

一方、フリーローンでは歩留まりの良い返済が期待できるため、金利が低く抑えられているのです。

融資までのスピード

融資までのスピード

フリーローンの場合、申し込みと同時に予備審査が行われ、利用者の信用度が審査されます。

そのうえで、予備審査に通った方には金融機関の窓口に、本人確認書類や収入証明等の書類を持参するよう求めて、利用者本人の来店を促します。

そのため、カードローンの利用申し込みから限度額の決定までの時間に比べると、フリーローンの審査は、時間がかかる傾向にあります。

借り入れや返済する窓口

カードローンはネットキャッシングや、コンビニATMから借り入れが可能ですが、フリーローンは金融機関の預金口座のみです。

なお、フリーローンは、返済も預金口座からの自動引き落としのみです。

フリーローンは金利が比較的低い

今回は、フリーローンとはどのようなもので、カードローンとはどのような違いがあるのかをご紹介しました。

フリーローンの特徴は、返済の確実な履行を促すために、1度貸し出した金額が完済されるまで、追加の融資を受けることができないが、カードローンと比べると金利が低い傾向にあります。

2015年に金融庁が委託研究し発表した「貸金業利用者に関する調査・研究」では、「最近3年以内に借り入れ申し込みをした人」は、調査対象者の8.7%。このうちの38.1%は、「生活費の補塡(ほてん)」が借り入れの理由ですが、「生活の潤いの足しに」という理由が28.5%と意外にも多いことが分かりました。

今後、フリーローンに関して正しい情報が広がれば、フリーローンは多くの方に利用されるサービスとなるでしょう。

大山 敏和
大山 敏和

CFP(R)認定者/社会保険労務士/年金アドバイザー
アクシス社会保険労務士事務所代表

2014年8月CFP(R)認定、ファイナンシャルプランナーとしてお客様個人の資産状況分析、および資産形成・運用ノウハウのアドバイスならびにご提案を長期ライフプランとして提示。将来、老齢年金受給世代になったときに豊かに暮らせるライフプランの構築をターゲットに現役世代から見据えるライフストラテジーの確立を応援している。

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