教育ローンとは?審査基準や金利などについて徹底解説!

教育ローンとは?審査基準や金利などについて徹底解説!

教室で笑う子どもたち

教育ローンの審査基準や金利はどうなっている?

子どもの成長を見るのは、親としてうれしいことである一方、教育費に想像以上のお金が必要となることも多く、親にとっては悩みの種となることがあるかもしれません。
特に学校に入学するにあたって必要となる、入学金などのまとまった一時金をどのように確保するのかは、多くの親が頭を悩ませています。
そんなとき家計の強い味方になるのが教育ローンです。ただ教育ローンと一言でいっても国や金融機関が提供している複数の商品があり、違いがなかなか分かりにくいもの。
そこで今回は、教育ローンの審査基準や金利などについてご紹介します。

教育ローンとは?

教育ローンとは、銀行などの金融機関が取り扱っている、子どもの教育資金用途に特化した借入金(ローン)のことです。
主に国の教育ローンと、民間銀行が提供する教育ローンに分かれます。また大学が金融機関と提携し、その大学に通っている学生・親に向けて限定的に提供している教育ローンがあります。

特に大学に入学するときの費用は、文系であれば年額70万円。理系であれば100万円ともいわれています。医学部や薬学部の場合は、約500万円以上に達するでしょう。
両親と暮らしている実家から離れた大学に通う場合、1人暮らしするための費用や実家との交通費も必要となります。広義でいうと、これらの費用もすべて教育費に含まれます。
教育費として子どもが小さいうちから貯蓄をしておくのが理想ではありますが、さまざまな支出も多い年代、予想以上に教育費にお金が必要だったというケースも多いでしょう。そんなときに教育ローンは大きな助けとなります。

教育ローンは子どもが教育機関に入学するときの一時金、通常の授業料などを対象とした借り入れです。教科書や学習塾など、教育における費用を広範的に対象としている商品も多いのですが、基本的に教育費用以外に使うことは禁じられていることも教育ローンの大きな特徴です。

ただし、学校への進学にともなう引っ越しや旅費交通費など、広範的に「教育費」と定義できる出費も認められている場合がほとんどです。一般的には実際に教育費が必要になった時点から5年~10年の返済期間で完済をするスケジュールになります。

奨学金との違いは?

教育資金として知名度の高い奨学金。教育ローンとは何が異なるのでしょうか。
奨学金と教育ローンの大きな違いは「借り主(返済者)」です。子どもが借り入れ、将来子どもが自身の収入から返済するものが奨学金。
一方の教育ローンは、子どもではなく親が借り入れを行います。子どもの将来の所得、子どもが返済原資を給与としって受取続けることができるのか、不透明性が強いため、教育ローンは奨学金に比べ返済計画が立てやすいという特徴があります。

学生ローンとの違いは?

もしかしたら、「学生ローン」という言葉も耳にしたことがあるかもしれません。では、教育ローンと学生ローンは、何が違うのでしょうか。
教育ローンが教育費用途に限定した借り入れであるのに対し、学生ローンは使用制限がありません。また、学生ローンは「消費者金融」であるため、高い利率が課せられます。

学生ローンは実際のところ教育費というよりも、アルバイトの給料日までの生活費に困窮した学生にニーズがあり、利用目的は教育ローンとはまったく異なります。混同しないように注意しましょう。

教育ローンにはどんな種類がある?

積み上げられた本と貯金箱

それでは、教育ローンにはどのような種類があるか、見ていきましょう。

教育一般貸付(国の教育ローン)

まずは、代表的な国の教育ローン、「教育一般貸付」があります。
教育一般貸付は、日本政策金融公庫(JFC)が提供しているローンで、一番の魅力は低金利であること。平均金利は2017年8月時点で民間の教育ローンが約2%前後の利率であるところ、当貸付は約1.8%と、低く抑えられています。
教育一般貸付は所得により、さらなる優遇金利があるうえ、原則「固定金利」の商品が多いという特徴もあります。昨今のような低金利時代は固定金利を選択した方がお得です。住宅ローンのように何十年も借りることが前提のローンでは、今後金利がさらに下がり、変動金利にメリットの生まれる可能性がありますが、教育ローンは長くても数年のため、現状は固定金利がおすすめといえます。

また、親が返済するといっても教育を支払う余裕がないときに利用するローンのため、子どもが在学中であれば元本は猶予し、利息のみでも返済可能です。これは、国の教育ローンの特徴ともいえるでしょう。
また低い金利を適用するため、所得の状況など現状把握(審査)に時間がかかります。教育一般貸付を検討している場合は、実際の教育費支払日に対して、早め早めの借り入れ相談を心掛けるようにしましょう。

【教育一般貸付の特徴】

  • 最高350万円まで借り入れ可能(海外の教育期間の場合は一定条件のもと最大450万円)
  • 年76%の金利
  • 20日程度での入金

もう1つの大きな特徴は、世帯(親)の年収によって借り入れの可否が変わることです。

子どもの数

世帯年収(所得)の上限額

1人

790万円(590万円)

2人

890万円(680万円)

3人

990万円(770万円)

民間の教育ローン

対して民間銀行などの金融機関が提供している教育ローンがあります。金融機関によって金利が異なりますが、大半の商品は教育一般貸付に対し高い金利が適用されています。

一方で、民間の教育ローンにもメリットがあります。1つは審査機関が短いということ。教育費は当初は借り入れ前提ではなく自己資金で賄おうとしていても、さまざまな臨時出費により不足してしまう、ということが多い費用です。教育一般貸付の長い審査期間では間に合わない、という状況が生じてしまうこともあるでしょう。また、民間の教育ローンは教育一般貸付に比べ借入金額が大きくなるため、1回の借り入れで不足している教育費をカバーすることも可能です。銀行口座を開設している金融機関では、多少の優遇金利を期待できることもあるでしょう。

民間の銀行ローンは金融機関によって諸条件が異なるのが特徴です。「民間の銀行ローン」とひとくくりにするのではなく、複数の金融機関を並行でチェックするようにしましょう。
金融機関のなかには時期を限定して優遇金利を出しているところもあるので、1つに絞ったら既に優遇金利が終了していた、という状況にならないよう留意してください。

大学提携の教育ローン

銀行や信販会社などでは、大学自体と提携し、所属学生に限定して教育ローンを提供しているところもあります。大学の学生部で提供しているケースと、大学生協が提供しているケースがあります。おおむね利率は高めですので、通っている大学に提携ローンがある場合は他の教育ローンと比較検討して金利などを確認するようにしましょう。

提携ローンの最大の特徴は振込期日までが早いこと。至急お金が必要となった、という場合に緊急的に用立てすることができます。とはいえ、高い金利は後々の家計にジャブのように響いてくる可能性があるため、申込時には金利や返済額をしっかりと確認するようにしましょう。

教育ローンの審査基準について

信用情報

ここからは、教育ローンの審査基準についてお伝えします。

教育ローンの審査基準は厳しい?甘い?

教育ローンに限らず、借り入れをするときは申込者の「信用情報」が大切です。信用情報とは、信用情報機関が把握している情報で、主にこれまでのクレジットカードや借り入れの履歴(クレジットヒストリー)が一定期間記録されています。

その他にも申込者の職業や年収などの個人情報が記載されているだけではなく、これまでの借入金履歴も対象です。これは、返済中の借入金や返済能力を記載することによって、さらに追加でローンを借り入れたとき、「この人は返済できる人か」という判断基準になります。

教育ローンの審査で重視されるポイントは何?

教育ローンの審査で重視されるポイントは、これら信用情報などから見る申込者の属性と、借入金額の2つです。ある金融機関では、教育ローンとして借りられる金額の上限目安は年収の10%~20%です。クレジットヒストリーや年収要件が同一であるならば、借入金額は小さいと、その返済における負担感も小さいと判断され、希望金額を借りられる可能性が高まります。

教育一般貸付と民間の教育ローンは、どちらの借り入れが難しく、どちらが簡単とは一概にいえません。どちらかの審査が不可で、どちらかの審査が通ることもありますし、どちらも通らないこともあります。
できれば教育ローン、奨学金(これは入学前には活用できませんが)、多目的用途の銀行ローンを組み合わせて活用するようにしましょう。そのときには、それぞれの金利比較を忘れずに。

教育ローンで借りられる金額はどれくらい?

電卓

教育ローンで借りられる金額は、教育一般貸付か、民間の教育ローンかによって異なります。

国の教育ローンの上限金額

教育一般貸付を運営している日本政策金融公庫のホームページによると、借りられる上限額は350万円です。子どもが海外の学校に通学する場合は、450万円まで上限額が上がる制度になっています。

民間の教育ローンの上限金額

民間の教育ローンの上限額は金融機関によって変わります。銀行は最大300万円から500万円、中央労金は1000万円という商品もあります。教育一般貸付と比較して、民間の教育ローンの方が上限額は高めに設定されていることがほとんどです。

大学提携の教育ローンの上限金額

大学提携ローンの情報はインターネットなどであまり表立って出てきませんが、民間の教育ローンよりも金利が高く設定されています。
一見、大学や大学生協を経由することで一定の「団体申込」が期待できる印象がありそうですが、それよりも資金提供(振り込み)の速さに特徴を持っているため、金利が高く設定されているのです。
一方の上限金額については民間の教育ローンとあまり変わりませんが、総じて「大学提携の教育ローン」といっても取扱金融機関による違いがあります。必ず確認するようにしましょう。

教育ローンの金利はどれくらい?

パーセンテージ

では、それぞれの適用金利はどれくらいなのでしょうか。

国の教育ローンの金利

前述した通り、教育一般貸付の適用金利は1.76%です。固定金利のため、申込時の金利が返済終了まで適用されます。現在の圧倒的な低金利を鑑みると、時勢から見て、今日のレートからさらに金利が下がる可能性はあまり高くはないため、金利だけを見て選ぶのではあれば、教育一般貸付は一推しです。

民間の教育ローンの金利

民間の教育ローンは教育一般貸付の適用金利より高めに設定されており、平均3%~10%が相場値です。一方で教育一般貸付は所得条件があり、借入金額も抑え気味なため、民間の教育ローンのメリットとデメリットを把握して活用を分けるようにしていきましょう。

大学提携の教育ローンの金利

大学提携の教育ローンの金利は、他の教育ローンと比較して高めです。取り扱っている金融機関や大学にもよりますが、利率4%~5%というケースも。繰り返しになりますが、大学提携ローンのメリットは資金調達にかかる時間が短いことです。金利に関しては必ず他の選択肢を同時並行で検討するようにしましょう。

教育ローン以外の教育費調達方法

手の上にお金と帽子

教育ローン以外に教育費を確保する方法はあるのでしょうか。

教育ローンと奨学金を併用する

奨学金と電卓

教育費調達方法として、代表的なのは奨学金です。親が借りて、親が返済する教育ローンと異なり、子どもは子ども自身の名義で借り入れを行います。将来的に返済する義務がある奨学金は、利息のつく第一種と、利息のつかない第二種に区分されます。また、返済不要も奨学金も次々と出てきているため、合わせて確認するようにしましょう。これら奨学金は、教育ローンと併用することができます。

カードローンを利用する

クレジットカード

大学提携の教育ローンにも間に合わないほど時間的に余裕がない場合は、カードローンを検討するようにしましょう。

しかし、大学提携ローンと比べて資金調達のスピードが速い分、金利は10%超えの商品も多くなっています。きちんと返済計画を立てないまま借り入れてしまうと、返済原資に苦労し大きな負担となってしまうこともあるため、注意が必要です。

返済計画を立てて教育ローンを賢く利用しよう!

今回は、教育ローンの審査基準や金利などについてご紹介しました。

子どもに教育費が必要となる時期は、他にもさまざまな出費が必要となり、やり繰りがとても難しい時期です。そんなときに短期間でまとまったお金が入る教育ローンはとても強い味方となってくれるでしょう。

ただし、当然ですが支給されるものではなく、金利を加えて返さなければいけないもののため、返済計画が何よりも大切です。

返済計画などそれぞれの特徴を比較しながら、教育費を捻出する自分にとって、そして家計にとって最善の方法とは何か。それは子どもの年齢によっても異なりますし、家計の財政状況によってベストの選択肢が変わってくるものだと思います。都度判断をして、教育費を確保していきたいものですね。

工藤 崇
工藤 崇

AFP(R)認定者/…株式会社FP-MYS代表

FP-MYS代表。相続×FintechプラットフォームLettePla開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2005年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。

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