深刻な状況は続く

問題が余波を招く

VWの不正問題によって、株式市場には徐々に問題の大きさを物語る事態が巻き起こっている。というのも日本のメーカーにはVWと取引事実がある、というだけで株価が下降する現象が何件と確認されているのです。その会社が不正を行ったという事実が出ているわけではない、そこには不正をした会社と取引をしていたという結果だけしかない。ですが投資家の中には、

不正を働いた会社と取引=その企業も不正を行っていた可能性が少なからずある

このように安直すぎるかもしれないが、考える人は少なからず出てきてしまっているのです。株のような有価証券については、専業として活動している人もいますが、中には一番初めに話した普段は企業に務めるサラリーマンが副業として株をしているといったこともある。さらには主婦や手の空いた学生なども手軽に参加しているケースもあったりする。学生がするかと疑問に思うかも知れないが、している人はしているものだ。

そのため行き過ぎた思い込みなどから購入していた企業の株、VWと取引していたというだけで不信感を拭い去れない人が出てきてもおかしくない。世界的に活動しているブランドと取引していた事実は企業の実績として大きく残ります、ですが何かしら問題が起きればその余波を受けてしまうためメリットも大きいが、デメリットは出てきてしまう点も否めない。

では実際にVWと取引をしていた企業にどのような影響が発生しているのかを見てみよう。

影響をきたしている業界・企業

排ガス浄化装置メーカー、日本ガイシの場合

まずは排ガス浄化装置などと、思い切り自動車業界に関係する部品を生産していた『日本ガイシ』という企業についてだ。こちらもVWとは懇意に取引を行っていたらしく、影響が来ているという。ただ現在までそれは些細な軽微となっているので、今企業そのものがどうにかなるといった問題ではないとのこと。但し事と次第によっては多大な被害を受ける可能性は残されているため、今後も動向を見守り続けなければならない辺り、注意は必要だという。

気苦労が絶えないが生き残れるかどうかは、ここが一番の踏ん張りどころなのかもしれません。

アイシン精機の場合

続いてアイシン精機、と言われてもピンと来ないでしょう。どんな企業なのかというと、一言で言えば日本の自動車メーカーであるトヨタグループの関連会社で、主に自動車備品を販売している大手メーカーの1つだ。現在では日本国外の部品も多数供給しているため、今回の事件は無関係などと貫き通せる立場ではない。

事実、アイシン精機はVW関連の部品がもたらす売上に依存していた部分があったというから、影響を直接的と言ってもいいほどに被っている。今後さらに状況が悪化すればアイシン精機も無事では済まない負債を抱え込んでしまい、おまけに売上の10%近くがポッカリと空白になっては取り戻すのも容易ではない。先に上げた日本ガイシ同様頑張りどころだが、動向によっては企業としてどのように展開していくのか、根本的な部分の見直しに迫られそうだ。

住友電気工業の場合

そして、自動車に使用される電源供給の役割を持っているワイヤーハーネスで、VWと取引関係にあった住友電気工業もまた不正発覚によりもたらされた混乱の巻き添えを食らっている。VWにとってワイヤーハーネスを入手する上で住友電気工業はなんと上お得意様であり、住友電気工業にしても売上の何と60%が支えられていたという。例えばもし、これでVWが本格的な崩壊へと誘われてしまったら、住友電気工業の今後も暗転ではすまない、急転直下の事態急変へ滑空するでしょう。

先に話した二社と比べれば、状況が少しでも好転するよう願っている企業の1つかもしれません。今後の動向次第で会社の命運が左右されるのですから、企業としても、勤めている従業員にしても、穏便に無事解決して欲しいと願っているはず。

このように

こうして見てもらえれば分かるように、VWと関わりは日本の様々な企業と深く繋がっている。1つ1つ、精密部品によって構成される自動車を作り出すために様々なメーカーと取引している。中には日本のメーカーだからこそ信頼できると、VWも信頼して今まで取引を行っていたのでしょう。日本企業としても世界ブランドとして有名な企業と取引実績があるだけで、会社として名が広がれば万々歳だ。

しかしそれも不正をしたという事実だけで信頼関係にヒビ、果ては壊れてしまう場合も充分ある。ただそれ以上に壊れた信頼関係以上に、会社へ直接的に加えられる損害の大きさもバカにならない。有価証券の取引という部分だけで見ても、VWが起こした蛮行の大きさがよく見て取れるはず。簡単な問題ではない、直接的に経済へ大きな影響をもたらすのですから頼むから止めてもらいたい。