世界経済への影響

端から見た、中国経済の影響力

現在の中国市場は経済学的に言うと『ミンスキー・モーメント』と言われる状態にあるという。どんな状態かというと、簡単にいえば市場で資産価値が突発的な崩壊や急激な落ち込みに見舞われる状況のことを指している。結果だけを述べましたが、当然こうなることにはきちんとした因果関係が存在しています。そういえばと思い出しかのように、中国市場がいつから高騰し始めたのかを考えてみると、その始まりはおよそ7年前に巻き起こった『リーマン・ショック』からだ。

この騒動により世界経済と日本も例外ではなく、中国もその影響を受けてしまう。その影響によって一時期景気は停滞するものの、その後とてつもない勢いで盛り返していったのです。その様は誰もが驚く程の成長ぶりで、あたかも中国はどんなことがあろうと財政破綻すること無く、成長し続けられる経済能力を有しているのだと発信しているようにすら感じられた人もいるのではないか。ですが経済学者などにすれば、その当時行った投資は無謀としか言いようのないものだった。何をしたのかというと、停滞する経済の中で公共投資を思い切りして信用を膨張させて回復させるという、半ば力技なやり方で危機を乗り切ったのです。

風船を膨らませるように大きくなっていく中で、2010年頃には中国国内では高層ビル群を始めとした建設ブームが巻き起こった。日本でもそんな中国の様子にここぞとばかりに参加した人もいたでしょう。国内でも都市部の富裕層はますます利益を挙げていって、中国は世界で最も勢いのある国だと魅せつけていた。

ニュースなどは見ていて状況もそれとなく理解はしていたが、それでも個人的にはとてもではないが中国の現状が本当に豊かかと言われるとそうは思えなかった。本当に信じきっている人もいたが、その人にすれば現在の状況をどのように受け止めているのかも気になる。ただ世界的に言わせれば、暴落が始まる寸前の今年7月には中国バブルはもうまもなく崩壊の一途を辿るだろうと予測していたという。ただ影響についてはさほど心配するレベルではない、そういう見方もあるとのこと。

IMFによる見解

中国バブルが既に崩壊したと結論づけたのは、IMFが2015年の経済見通しを発表した際にだ。そこでは世界的な成長率も下方修正することになったとしながらも、中国市場についても話をする。その内容とは、今の段階で世界経済への影響は問題視しなければならないレベルではない、と判断した。どうしてそんなことが言えるのだろう、実際気になる。経済についてプロではない、とはいえ物凄い詳しいわけでもないが、どう考えても影響を受ける問題性は高くないと言われて納得する人はいないはずだ。

それでもIMFが断言する理由には、中国市場がかつて巻き起こったリーマン・ショックと比べると非常に限定的な市場だというのが理由になるという。7月の市場から見て個人消費の落ち込むが激しいと予想されている中で、どのくらいの損失を被っているのかも数字として出されている。どのくらいの被害が出ているのかと数字を見てみると、一瞬目が飛び出すかと思うくらいの額だった。それも僅か3週間でこれだけの損害を出していたのかと唖然としてしまった。

何が起きたのかというと、中国市場の株式が暴落を始めてから7月上旬までの3週間余りで、何と日本円で『約392兆円』も失われたというのです。本土の証券取引所で1分間に10億円が失っていっているという計算というが、桁が違いすぎるので庶民にはまるで何が起きているか理解できない状況と言えるでしょう。これで限定的というから、とてもではないが信じられない。本当に世界経済への影響は少ないのか、疑問しか残らない。

中国市場の状況

こんな状況下で中国の投資家たちが自身の財産が無くなった、逆に儲かったと一喜一憂しているのが何だかバカらしくなる。それだけの失ったお金があれば、もう少し違った使い方があったのではないかと思うばかりだ。ただ中国政府もバカではない、自国に不利な情報は徹底的な隠蔽術を施して問題ないと見せかける事を得意としているお国柄です。これを信じきっている人も多いことに驚きですが、真実を知るための手段が少ない国だからこそ出来る手段なのかもしれません。

急転直下で事態が悪化する中で、中国当局も対策を行う。主に、

  • 利下げ・空売り規制
  • 信用取引の拡大
  • 証券会社による株価下支え

などだ。またメディアには市場の状況を事実然として伝えずに公式発表を適切に報道するようにと、統制する。これにより、一旦は状況悪化を辛うじて防げたかに見えましたが、時間稼ぎにもならないのは言うまでもありません。何処までいっても、中国は中国なんだなぁと無駄に関心を覚えてしまいます。

躍らされた人々の顛末

つまりだ、投資家たちの自殺が相次いでいるのはお上が発表した内容を鵜呑みにした人達ということになる。一方で、状況悪化が懸念できた有価証券取引をしていた人の中には、即座に自分の利益になる程度で手放す人もいるという。都合の悪いことはトコトン隠す体質の中国政府らしいやり方、日本にもそうした傾向はもちろんある。だが国民の中には沈着冷静に、事を静観している人もいる。今の中国市場で得をするのは、引き際をしっかり理解している人なのかもしれません。